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[10の知識エリア] スコープマネジメント

スコープマネジメントは、5W1Hの中では、Whatに該当し、プロジェクトにおいて何をするのか、そして何をしないのかを明確にする非常に重要なプロセスです。

[10の知識エリア] スコープ・マネジメント

PMBOKでは、スコープマネジメントは、「プロジェクトを成功のうちに完了するために必要な全ての作業を含め、必要な作業のみを含めることを確実にするためのプロセスと活動」としています。早い話が、必要なタスクをMECE(漏れなくダブり)で洗い出す作業ということです。

PMOに限らず、全てのプロジェクトにおいて、このスコープを明確することが何よりも重要です。スコープによって、プロジェクトにおいて、何をするのか、何をしないのかが決まります。

プロジェクト開始前にスコープをしっかりと関係者が合意し、プロジェクト開始後に、それをぶらさないことがプロジェクト成功に向けた第一歩です。

また、スコープの決め方については、PMBOKにおいて以下の6つの手順が用意されています。プロジェクトの規模やスピード感によって、何も同じ手順でスコープを決める必要はありませんが要約を記載します。

違和感があるのがWBS(Work Breakdown Structure)がスコープマネジメントに含まれている点でしょうか。WBSは日程調整の面も含まれていますのでタイムマネジメントではないかと思いがちです。しかし、概要タスクから詳細なタスクを洗いだすという点からスコープに含まれているようです。

<PMBOKで定義されるスコープマネジメント>
@スコープマネジメント計画
内容: スコープマネジメントの全ての活動の指針となる方法を記述します。例えば、「要求事項収集」の方法や「WBS」の作成の方法などを記載します。
実施タイミング: 計画時

A要求事項収集
内容: 一般的に「要件定義」と呼ばれていますが、プロジェクトマネジメントにおける「要求事項集」では、関係者のニーズや要求事項を取りまとめた文書を指します。
実施タイミング: 計画時

Bスコープ定義(プロジェクト計画時)
内容: 要求事項から、プロジェクトとその成果物やプロダクトに関して、詳細なスコープ記述書を作ります。
実施タイミング: 計画時

CWBS作成(プロジェクト計画時)
内容: WBSはWork Breakdown Structureの頭文字をとって呼ばれています。プロジェクトの成果物や作業をより細かくマネジメントしやすい要素へ分解したものです。スコープ記述書を体系化して関係者が理解しやすい形にすることが目的です。
実施タイミング: 計画時

Dスコープ妥当性確認
内容: スコープ妥当性確認では成果物がプロジェクト・スコープ記述書、WBSに準じて作成されているか確認をします。 
実施タイミング: 監視・コントロール時

Eスコープ・コントロール
内容: プロジェクト・スコープと成果物スコープの状況を確認し、プロジェクト・スコープ記述書、およびWBSの内容から乖離がないか確認します。乖離があり、スコープに変更が必要な場合には、変更管理プロセスにのせます。
実施タイミング: 監視・コントロール時

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